
メッセージ
書くものは微視的な論が多いのですが、中世文化の総体的把握を目指しているつもりです。 移り気ゆえ研究対象は様々で、現在の関心は和歌・連歌は無論、軍記、謡曲、狂言に及びつつあります。 また、中世の学問体系や信仰(仏教・神道・陰陽道)への興味もつきません。 中世のあらゆる典籍が発想の糸口になりますが、 特に古辞書、往来物、抄物などの位置づけをこれから考えていきたいと予定しています。
最近の仕事
● 地域文化研究とその発信のためのホームページも御覧ください。(http://suzukiha-lab.com/)
○ 一句連歌の場に焦点を当て、句による呼びかけと、それに対する句による応酬、そしてそれに伴う身振り、ふるまいに演戯性を読み取る「かけあう ― 一句連歌の演技性」(『文彩』第19号、2023年3月)
○ 藝能と連歌の接点を、「うたう」をキーワードとして紹介する三部作の最後、「うたう ― 早歌との交響」(『文彩』第18号、2022年3月)
○ 特集「室町前期の文化・社会・宗教」に寄せ、『三国伝記』を緒に説話連環を話題としたコラム「連環する中世」(『アジア遊学』第263号、2021年11月)
○ 室町期の謡い、謡曲との接点から連歌をとらえ直そうとした「うたう ― 謡いの吟声」(『文彩』第17号、2021年3月)
これからの仕事
● 渋江松石『菊池風土記』に註釈をつける作業を続けています。ひとまず巻一・巻二・巻三を上記ホームページにて公開中。続いて、巻四註釈にとりかかっています。ただいま冒頭の一部のみアップしています。
● 史料との突き合わせから、幽斎の『九州道の記』を読み直す、「「九州停戦令」をめぐる文事と政事」近刊。
● 幽斎の評伝に着手しつつあります。
● 「芸能空間のなかの連歌」と題して、本をまとめたいと考えています。
● 科学研究費補助金による臼杵市加島家の資料調査をふまえ、目録の発行を準備中です。