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平成19年度(2007年度) 宇城市三角町・国指定史跡小田良古墳の保存・整備に関する調査研究、ほか

天草に関する文献の研究

天草調査のまとめ(制作:天草プロジェクトチーム)

美里町恵照寺文書の位置づけに関する研究

「翻刻 永禄九年閏八月十八日肥後天草住妙楽寺秀舜興行」(『国文研究』53号)

宇城市からの受託研究

宇城市三角町・国指定史跡小田良古墳の保存・整備に関する調査研究

平成19年度、古代文学研究室では、本学と包括協定を締結した宇城市からの受託研究の一環として、標記の調査研究を行いました。

小田良古墳は、宇城市三角町の国道57号線に沿って海岸側、ちょうど道の駅・宇土マリーナと三角西港との中間地点に位置し、有明海に面した眺望の素晴らしいところで、対岸には雲仙・島原が望めます。この古墳は、昭和54年(1989)に国の史跡に指定され、石障内壁に同心円文と楯などの文様が刻まれた装飾古墳として貴重なものですが、石室は寛政4年の雲仙噴火に伴う津波で破壊され、石障と石室基部のみが残存、史跡指定後は埋め戻された状態で、今日までひっそりと人目につかないままになっていました。

今回、宇城市文化課から依頼を受け、現地調査を行い検討した結果を「現在の古墳を中心とした範囲の公園化」「現在の古墳から海岸にまで視野を広げた整備」「小中学生を対象とした教育(ガイダンス)施設の整備」にまとめ、平成20年3月19日に地元公民館で説明会を行い、宇城市に提案しました。この3つの提案は、この順序で段階的に整備が行われることを想定しています。実現までにはまだ解決すべき問題を残していますが、この活動を通して私たちは古代人の死生観を垣間見、現代に紹介していくことの意義を学びました。